悲しい本 (あかね・新えほんシリーズ)どうしようもない悲しみに触れた時、世界はそれまでと、まったくその色彩をかえてしまう。すべての色や音や匂いが、薄暗い灰色の霧雨の向こうに曖昧になって、どうやってとりもどせばいいのかわからない。みんないつか、きっと一度はそんな悲しみに遭遇すると思うのです。それは決して消えない。やがて雨があがり、血が止まって傷はふさがり、あまり痛まなくなって、その存在を忘れる夜もあるにしても、それでも皮膚がひきつれ、薄白くなった傷跡のように、ずっと残り続ける。
最愛の息子エディを失った主人公が「悲しみ」について語る絵本。
谷川俊太郎の訳が素晴らしい。本当の詩人。すべて美しい詩にしてしまう
絵はクエンティン・ブレイク。『チャーリーとチョコレート工場』で有名なロアルド・ダールとのコンビが一番印象的かな。ろうそくの場面は秀逸。
そう、ろうそくがなくてはね。